EIFファイルの記録とシミュレーション実行への利用
EIFファイル(EasyAR Input Frame file) は、EasyAR Senseが入力フレームデータのシーケンスを保存するためのファイル形式です。本ドキュメントでは、EIFファイルの記録方法とシミュレーション実行への利用について説明します。
EIFファイルとその内容
EIFファイルは記録方式に応じて2つの実装が存在します:
オリジナルEIF形式(通常の拡張子は.eif)
オリジナルのEIFファイルは、EasyARが内部で定義するデータ構造で入力フレームデータ(画像やカメラパラメータ、トラッキング状態などの付加情報)をフレームごとに保存します。動画圧縮を行わず、フレーム単位でエンコード(例:JPEG画像データ)されるため、高精度な再生に適しています。
EIF MKV形式(通常の拡張子は.mkveif)
MKVコンテナを基盤とした動画形式で、入力フレームの情報をMKVコンテナにエンコードします。動画エンコーディングにはH.264を使用して画像データを圧縮し、IMUセンサーデータや位置情報などのメタデータを追加ストリームまたはトラックとして保持します。これによりファイルサイズを大幅に削減でき、標準的な動画ストリーム処理が可能です。
注記
EIF MKV形式の記録は現在Android/iOS/macOS/visionOSで、再生はWindows/macOSでのみサポートされています。従来のEIF形式にはこの制限はありません。
EIFの記録と再生
EasyARは記録と再生のフレームワークを以下のコンポーネントで提供します:
InputFrameRecorder / InputFramePlayer
用途
オリジナルEIF形式の記録および再生コンポーネントです。
特徴
記録時に入力される全フレーム(画像・パラメータ・トラッキング状態など)をシリアライズして保存します。
VideoInputFrameRecorder / VideoInputFramePlayer
用途
EIF MKV形式の記録および再生コンポーネントです。
特徴
記録時にジャイロスコープや加速度計、位置情報などのセンサーデータストリームをサポートし、EIF MKVファイルに統合します。再生時はこれらのデータを選択的に出力可能なため、PC上で記録時の入力を完全に再現できます。
EIFを用いたシミュレーション実行の原理と効果
記録したEIFファイルを入力データソースとして利用することで、物理カメラと関連センサーの実行時データストリームをARエンジンに「再現」します。入力フレームシーケンスを模倣することで:
ARエンジンは物理カメラからデータを取得していると認識します 再生される各フレームはオリジナルのタイムスタンプ・カメラパラメータ・トラッキング状態を持ち、アルゴリズムはリアルタイムデータと同様に処理します。
実機環境外(PCやUnityエディタ)で実実行時の挙動を再現できます Windows/Mac上でMegaなどの機能をシミュレーション実行可能になり、実機が不要となります。
EIFシミュレーション実行で得られる効果:
実データフローの再現 カメラがなくとも、平面画像トラッキング・空間位置特定・密なマップ生成などのAR機能を実機と同様に駆動できます。
開発・デバッグ・診断の効率化 記録したEIFファイルを用いて、トラッキング失敗原因の分析・特定入力に対するARアルゴリズムの挙動検証・パフォーマンス変動の調査が可能です。
クロスプラットフォーム再生 異なるプラットフォーム間でEIFファイルを移動し、PC上でモバイル端末のARセッション挙動を再現。実機なしでのデバッグが可能です。
次のステップ
プラットフォーム別ガイド
EIFファイルの記録とシミュレーション実行はプラットフォームに依存します。対象プラットフォームに応じた開発ガイドを参照してください: